OEMとODMの違いとは?依頼前に知っておきたい基礎知識
革製品のオリジナルアイテムを製作しようと考えたとき、「OEM」と「ODM」という言葉を目にしたことはありませんか?
どちらも外部の工場に製作を依頼する方法ですが、依頼側と製作側の役割分担が大きく異なります。
この違いを理解することは、スムーズな依頼・正確な見積もり・理想的な製品づくりに欠かせません。
ここでは、革製品製作にもよく使われる OEM と ODM の違いをわかりやすく整理しつつ、依頼前に知っておきたいポイントを解説します!
OEM(Original Equipment Manufacturing)とは?
OEMとは、依頼元がデザインや仕様を決め、製造だけを外部に委託する方式のことを指します。
●依頼元:企画・デザイン・仕様を決定
●製造側:設計補助・製造・品質管理・納品
財布やキーケースなどの革製品のOEMでは、「この形のサンプルを作って欲しい」「手持ちの革で製作したい」など、具体的な仕様を提示するケースがあります。
OEMが向いているケース
・自社ブランドの世界観やデザインを表現したい
・素材や色、サイズまでこだわりたい
・他社にはない独自の仕様で商品を作りたい
・すでに完成イメージやラフがある
OEMは自由度が高い分、依頼元の準備が必要になります。
しかしその分、ブランド性をしっかり表現できる点が魅力です。
ODM(Original Design Manufacturing)とは?
ODMとは、企画からデザイン、設計、製造までを工場側に任せる方式です。
●依頼元:方向性や目的を伝える。
●製造側:企画、デザイン、設計、製造、納品まで一貫対応
「とくにデザイン案がない」「仕様はお任せしたい」という企業に向いています。
ODMが向いているケース
・革製品の知識が少ない
・デザインを一から考えてほしい
・製作のベースになる形を提案してほしい
・納期を優先しつつ、品質の安定した製品を求めている
ODMは工場のノウハウを最大限活かせる方法ですが、独自性はOEMよりやや抑えられます。
OEMとODMの違いを分かりやすくまとめると

革製品のOEM・ODMでよくある相談例
革製品の製作には素材選び・厚み・縫製・コバ処理など多くの工程があります。そのため依頼者の方からは様々な相談を受けることが多いです。
・「こういうイメージで作れますか?」
・「この支給革を使ってほしい」
・「ロット数は?」
OEMでもODMでも、最初の相談段階で「用途」「仕様」「希望ロット」「予算」を伝えて頂くと、より正確な提案が可能になります。
OEM・ODMを依頼する前に準備しておくと良いこと
①使用用途とターゲット
何に使うか?誰に向けた商品なのか?を明確にすると、素材と構造が絞りやすくなるためズレのない提案が出来ます。
②予算とロット数
革の種類や工程数、仕様でコストは大きく変動します。
小ロットでも対応可能なケースは多いため、先ずは希望を伝えてみましょう。
③参考写真やラフスケッチ
完全な設計図でなくても大丈夫です。
イメージ共有には写真が非常に便利です。
どっちがいい?OEMとODMの選び方
革製品の知識があり、デザインを作り込みたい場合はOEM。
逆に、初めて革製品を作る場合や、デザイン提案から依頼したい場合はODM。
どちらであっても大切なのは、「何を作りたいか」「なぜ作りたいか」を明確にすること。
目的が明確であれば、最適な素材・仕様・工程が自然に決まっていきます。
まとめ
OEMとODMは役割の違いこそありますが、最終的に「お客様の理想の革製品をカタチにする」という目的は同じです。
フジリュウでは、
・支給革を使った製作
・縫製無しでの接着タイプ
・小ロットでの対応
・デザイン提案
など、柔軟なOEM/ODM製作が可能です。